入院20日間 その5

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 排便排尿の問題は一応片付いた。なんとか尿毒症とか便秘で死ぬことはない...。4日目あたりから、体がものすごくかゆくなってきている。もちろんお風呂にも入れないし、髪の毛も同じ姿勢で寝たきりだから、絶壁の後頭部がぺしゃんこになって、ぺったんこなのが目立っている。と、その日に予告もなく「お風呂に入ります」といわれて、少しうれしくなった。でも基本的ベットから動くことは不可能で、体からは点滴の管と尿の管も出ている。また首には大がかりなコルセット、腰にもコルセットを巻いてこのMSみたいな状態からどんな風にお風呂に入るのかも興味があった。

 2人の女性の屈強な看護師さんが病室に来て、お風呂に行くことを私に告げた。着替えとタオルをベットに上にのせて、ベットごとお風呂場へ直行した。ベットを風呂場まで転がして、どのように入浴するか興味津々。もう一人の看護師さんも増えて3人がかりで私を洗ってくれるらしい。寝たままの状態で、全身を洗うなんてすごいことだけど、実際に動けないのでお任せ状態である。着ているものを上手に脱がせてもらって、伸びきったひげもシェバーで剃ってもらえた。そしてお風呂の脱衣所からは、違うキャリーに乗せられて風呂場の浴場へ入った

 シャンプーをかけて髪を洗ってもらう。さすがに美容院のように染髪のプロではないから、若干の力加減や、痒いところを上手には洗ってくれない。でも気持ち良いのには間違いなかった。さらに上半身・腕・足と3人でどんどん洗ってくれる。一番恥ずかしい恥部は実は管が出ているので、少し動いただけでも突っ張って痛い。そこを優しくしてくれるのかと思ったら、グリグリ...っと洗ってくれて、ものすごい激痛が走って思わず「痛い!」と叫んでしまった。カミさん以外にそんなところを触ってくれる人はいないし、他人が触って、変な気分にさせないような配慮なのだろうけど、もう少し優しく洗ってほしかった(笑)最後に寝たままで5分間ほど全身シャワーに浴びることができた。本当に気持ちの良い幸せな時間だった。看護師さんたちは大変な肉体労働をしてあるんだとつくづく思った。

 痒いところもしっかり洗ってもらい、体中すっきりした。いまだに動けないので、次回のお風呂が楽しみになった。そして部屋に戻ってリラックスでき少し眠った。ただ腰のあたりは少し動くだけでも激痛が走る事は、風呂に入る前と何も変わらない。いつになったらこの痛みから解放されるのかまだまだ予想もつかない...。

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この記事について

このページは、音楽工房『響』管理者 てんまるが2022年12月19日 19:02に書いた記事です。

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