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三味線レッスン②

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第2回 三味線レッスン 「指押さえの位置①」(イ長調ポジション)

 三味線レッスンが高評か不評かわかりませんが、時間があるときにじゃんじゃんアップしていきたいと思います。第2回目はポジションです。

 小学校の三味線クラブ(普通の三味線を使う)で教えていたことがあります。ギターのようにフレットやポジションマームがあると比較的音を正確に出すことは楽なのですが、三味線にはフレットがなく、ポジションマークという概念もないので、押さえる指の位置がまちまちになり、開放弦以外の音程が変になり、音痴な演奏になります。その小学校だけでは無いと思うのですが、入門用の普通の三味線には正面から見えない竿の上の部分に、番号①②③とかかれたシールが貼ってあって、数字譜のとおりに弾けば、音楽を奏でることができました。笑い話ですが、小学生には調弦が難しく、さらにクラブのスタート時での調弦が非常にアバウトで、(仮に正しく調弦した楽器で演奏していても)開放弦の調弦が狂ってしいて、途中で調整ができないという問題も生じて、録音しても聴くに堪えない三味線の演奏になりました。

 さて、ここでは開放弦が正確に合ってる前提での指押さえ(ポジション)のレッスンです。三味線という楽器の特性上、入門者にはピアノの白鍵で奏でる「ハ長調」(「ド」の音を基準とした音階)で演奏するのは難しいです。開放弦をうまく使った「ホ長調」(男弦解放の「ミ」の音を基準とした音階)や「イ長調」(中弦解放の「ラ」の音を基準とした音階)が比較的演奏しやすいと思います。今回は「イ長調」でのポジションのレッスンです。
 親指の位置ですが、竿の膨らんでいる部分と真っ直ぐになっている境目に基本置いてください。人差し指の付け根から中指の付け根部分で竿を支えます。ギターは左手で楽器を支えることはしないのですが、三味線は楽器のバランスが微妙で、左手で支えないと楽器が持てないようです。

イ長調1.jpeg1)イ長調 中弦

解放弦「ラ」※

人差し指「シ」

中指「ド#」※

薬指「レ」※

イ長調3.jpeg2)イ長調女弦

開放弦「ミ」※

人差し指「ファ#」

中指「ソ」※

薬指「ラ」※

イ長調2.jpeg3)イ長調男弦

開放弦「低いミ」※

人差し指「低いファ#」

中指「低いソ#」※

薬指「ラ」(中弦と同じ)

 上の左手の指の形を見てください。弦が違いますが指が押さえている場所は、糸巻き(からくい)の隣の白い部品(歌口)からの距離がほとんど同じ事がわかるでしょう。順番よく弾ければ、イ長調の音階になります。また※印の音を順番に弾いていくと、琉球音階になっていることがおわかりでしょう。まずはこのポジションの音を出して覚えてください。自由に音を出せるようになったら、「はいさいおじさん?」「島唄(ブーム)」琉球民謡などがなんとなく弾けるかも。

三味線レッスン①

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第1回 三味線レッスン 「調弦」(チューニング)

 さて、この三味線レッスンですが、三味線を始めようと思っている人、楽器を買ったけど途中で挫折した人など、入門して間もない人のためのレッスンにしようと思っています。どれだけまとめれるかわかりませんが、末永くお付き合いください。

 まずは三味線の調弦からです。文字通り三味線は3本の弦が張ってあります。向かって左から「男弦」「中弦」「女弦」と言います。色んな演奏する人の弦の音程を聴くと、きっちりとした調弦の決まりはないのかなと思ったりします。自分の声の高さに合わせて、実は自由に調弦していたのではないかと勝手に想像しています。声の高さも人それぞれ。その声の高さに合わせる事、それが一番自然だから...。
 「ラ」の音(440Hz)は西洋音楽の決まりであり、日本音楽古来の考えではないと思われます。でもアンサンブルの時に違和感がないようにだとかを調整するには必須の考え方です。なので、ここでも音を出したときに、楽器同士で違和感がないように、今の標準的な調弦をしましょう。

カラクイ.jpeg

 「弦の音」

 写真左 一番太い弦「男弦」 低いミ

 写真中 中くらいの弦「中弦」 ラ

 写真右 一番細い弦「女弦」 高いミ

 いかがでしょうか、三味線の調弦がわかりましたか? 私はスマホにチューナーのアプリをダウンロードして、それを使って調弦をしています。各弦の高さの間隔(度数)が完全4度と完全5度になるのであれば色々な調弦ができると思います。

三味線...三線...蛇皮線...三絃...

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三線を何とする?

syamisen.jpeg

 皆さんは三味線とい ったらどんな楽器を想像しますか? 今からがシーズンの津軽三味線? 猫の皮を張った日本人のたしなみの三味線?
 ここ何十年か、道を歩いているとピアノやギターやカラオケの音は聞こえるが、三味線や民謡を歌う音には出会ったことがない...。もう日本の文化は海外の文化と混じり合って新たなステージになっているのかもしれません。
 僕は数年前、僕の師であるKM氏から、自家製の三味線を勧められ、その魅力にはまっていまいました。ニシキヘビの本革を張って、材は黒檀ではなくさらに上を行くローズウッド。もし海外旅行に国外に出ようものなら、無許可の場合は没収されるかもしれない貴重な木を使って作られています。
 わずか3本の弦で音を出す楽器なのですが、作りがシンプルだからこそ奥が深い。楽器の構え方、バチの持ち方で音が全く変わって聞こえます。楽器を鳴らすことを大前提に考えると、脱力してないと、いい音は出すことができません。さらに音の出し方や弦を弾くタイミングなどが合わさると、私みたいな下手くそ演奏者は、聴く人に嫌なイメージを与える事になるのかもしれません。
 さて、沢山練習して美しい音楽を奏でよう。それが僕のライフワークだから。

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